静岡市美術館学芸員
堀口 朝望
HORIGUCHI Asami
2022年度 美術学部卒業
本学の芸術学専攻は、作品制作?展示の現場へすぐに赴ける環境に恵まれています。私は、西洋美術史(18世紀フランス美術)を専攻するかたわら、美術?音楽問わず実技専攻の学生との交流を大切にしてきました。サークルでの共同活動、グループ展、同級生が制作した音楽作品への出演などを通して、これまで知らなかった表現ジャンルや制作における考え方に触れることが出来ました。これらの活動と芸術学専攻のカリキュラムから、美術の理論と実践を地続きに考える力が身に付き、卒業論文にも活用出来たと感じています。
また、目標に向けてやってみたい事を相談すれば、真摯に応じて下さる先生方がいらっしゃるのも、本専攻の大きな魅力です。学芸員を目指すために実務経験を積みたいと考えていた際には、美術館での長期インターンシップをご紹介いただき、対話型鑑賞のような美術館で行われる教育普及活動を実践的に学ぶ機会を頂くことが出来ました。
本学卒業後は、名古屋大学大学院人文学研究科(美学美術史学研究室)を経て、静岡市美術館に教育普及担当学芸員として就職しました。現在は展覧会の準備と、開催する展覧会に関連するワークショップ立案を同時並行で行っています。美術史研究の考え方と作品制作の考え方を両立し、時に切り替える力は、芸術学専攻で身に付けられたものです。
本専攻を志望する皆さんが、芸術大学だからこその強みを精一杯活かした4年間を過ごすことができるよう願っています。