
近藤 歩
KONDO Ayumi
2024年度 美術学部卒業
自身の興味を追求できる研究環境が1年次から本格的に与えられているのが本専攻の最大の魅力であると同時に、美術?音楽の多種多様な芸術を学ぶ学生との関係性を構築し、実践的に広く芸術への知見を広げることが出来る点が、本学で芸術学を学ぶ大きな利点であると言えます。
私は、入学以前より興味のあった西洋古典絵画を研究テーマに、4年間ひとりの画家に向き合いました。作品と論文を自分なりの視点で見つめ続けながらに思考を巡らせた日々は、絵画と歴史の真髄に迫っていく美術史研究の面白さに気付かせてくれました。
とはいえ専攻分野以外にも、音楽や多種多様な表現をする生徒と関わる中で、私は特に総合芸術の魅力にも惹かれていきました。そのため、研究の傍ら学内では身体表現のワークショップに参加したり、学外では劇場のインターンシップ、演劇の舞台公演に参加するなどして、絵画、美術のみにとらわれない芸術表現への知見も深めていきました。
現在は、さらに自身の関心の枠組を広げ、社会人の立場で様々な考え方や文化や娯楽の在り方を違う視点から学ぶために、芸術学とは少し離れたエンターテインメント企業で働いています。
しかし、芸術学専攻にて培った多角的な考え方と、それらを受け入れんとする価値観は、芸術とは離れた環境にいる今も大切な自分の軸となっています。多様な価値観に触れる大学の経験は、必ずどんな道に進んだとしても活かされるものです。私自身も大学での経験を胸に、今後もひとつの思考にとらわれず、挑戦を続けていきたいと思っています。